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なぜスーパードライから“細い缶”が登場するのか 「モンスター」と同じサイズ:音楽+ビールで訴求(3/3 ページ)
アサヒビールが2月27日に発売する「アサヒスーパードライ スマート缶」は、若年層をターゲットにした新商品だ。開発背景や狙いを聞いた。
ビール市場は追い風
2月下旬にスマート缶を投入するわけだが、同社は現在のビール市場をどう見ているのだろうか。岡村氏は「市場全体で見れば、短期的には(1)アフターコロナによる市場回帰、(2)23年10月に実施された酒税改正による酒税率の見直しによって、追い風となっている」と話す。
「26年に予定されているさらなる税率変更によって、ビールは消費者が今よりも購入しやすい価格となり、短期的にはプラスに働くだろうと見ている」(岡村氏)
売上実績および目標を見ると、23年における同社のビール類の販売金額は6111億円(前年比103.0%)。24年については年間6210億円(同101.6%)の売上目標を掲げている。
一方で長期的には、人口減や娯楽ジャンルの拡大によりダウントレンドが続く危機感も抱いている。「顧客視点で視野を広げると、現代はお酒以外にも娯楽の幅が広がっている。特に若者を中心にビールを飲む以外の楽しみ方が多様化しており、そういう意味でも今回のスマート缶のようにビールが主語ではなく顧客が好きなものやコトを主語として活用したアプローチが必要だと考えている」(岡村氏)
顧客起点で開発された今回のスマート缶。継続販売の可能性も聞いたところ、同社は「顧客の反応を見ながら、好評であれば今後も同様の取り組みを継続していきたい」としており、販売後の反響が期待される。
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