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ワークマン「職人を軽視してる」批判は気にしなくていい、これだけの理由:スピン経済の歩き方(5/6 ページ)
「#ワークマン女子」などが好調なワークマンが、既存顧客である職人から叩かれているようだ。しかし同社としてはまったく気にする必要ないと考える。理由は……。
約10年後どうなったか
しかし、あれから約10年、どうなったか。マクドナルドは小さな子ども連れでも安心して足を運べる店というブランドイメージがすっかり定着し、休日などは家族連れで大混雑。子どもだけのグループもたくさんいる。
10年ほど前に「喫煙者軽視」の声に耳を傾けて、「では、お子様連れも喫煙者も全てのお客様に配慮した店舗環境をつくります」などと言い出して、店内に喫煙席や喫煙所をつくり始めていたら、どうなっていたか。愛煙家からは拍手喝采だっただろうが、現在のようなマクドナルドのブランドイメージは形成されていないだろう。
ユニクロもそうだ。
かつては「低価格・高品質」を訴求していたが、値上げが続いて今はユニクロのダウンやフリースとて、それなりの価格だ。そのため、ネットやSNSでは「高級化だ! もう行かない」「これまで安いから買っていたのに裏切られた」などと何か恨みでもあるかのようにボロカスに叩く人たちがいて、よせばいいのにメディアも面白がって取り上げる。
ただ、そういう方面の「顧客軽視批判」を、ユニクロはそれほど気にしている感じではない。
今、ユニクロは「LifeWear」というブランドコンセプトを打ち出しているが、5つの要素には「細部への工夫に満ちた服」「あらゆる人のための上質な服」などが掲げられており、「お求めやすさ」のような価格への言及はない。
つまり、ユニクロはかつてのように「低価格」を訴求していたブランドから、とっくに「変化」しているのだ。
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