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軽さが特徴の布製ランドセル、イトーヨーカ堂も参入 開発のきっかけとなった、小学生の悩みとは?(2/2 ページ)
イトーヨーカ堂が2025年におけるランドセルのラインアップを公開した。初めて布製ランドセルに参入する。ニトリなども参入しているが、背景に何があるのか。
ニトリも参入
イトーヨーカ堂が今回発売した布製ランドセルには、近年注目が集まっている。
例えば、ニトリは2023年2月下旬から「超軽量 布製ランドセル」(1万9900円)の販売を開始した。重量は約840グラムで、ニトリが取り扱ってきた平均的なものと比べて約30%軽くしたのが特徴だった。
ニトリの参入以前には、子ども服大手のファミリア(神戸市)や、水泳用品など手掛けるフットマーク(東京都墨田区)などが、同じコンセプトのバッグを発売している。いずれも重量は800グラム台だ。
こうした軽いランドセルが登場する背景には、荷物の量が増えていることがある。
教科書協会の資料によると、小学校における教科書のページ数は年々増えている。05年度には全教科(1〜6年合計、各社平均)で4857ページだったが、20年度には8520ページとなった。教科として道徳・英語の授業が加わったことも影響している。
フットマークの調査によると、ランドセルの平均の重さは21年は3.9キロだったが、22年には4.2キロに増加。ICT教育の推進により電子端末の支給が始まったことや、副教材を自宅に持ち帰るよう指導する学校の存在が背景にあるとしている。
イトーヨーカ堂の参入により、軽いランドセルへの注目度がさらに高まるかもしれない。
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