2015年7月27日以前の記事
検索
ニュース

東京23区の新築マンション、価格上昇いつまで? 平均価格は初の1億円超(2/3 ページ)

東京23区の新築マンションの平均価格が昨年、初めて1億円の大台を超えた。高嶺の花と言われた「億ション」だが、低金利が続く中、夫婦共働きで世帯年収が高い「パワーカップル」や富裕層を中心に需要は強く、資材や人件費の高騰を価格に反映しやすい状況だ。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
産経新聞

 とくに、この1年は上昇幅が顕著だが、総戸数1000戸と大規模ながら最高額45億円の「三田ガーデンヒルズ」など超高額物件が全体を押し上げた側面がある。だが、「それを除いても上昇基調に変わりはない」と不動産経済研究所の成島卓也主任研究員は話す。

 資材価格の高騰や人手不足による人件費の上昇、用地取得費の上昇といった供給面のコスト上昇が価格を押し上げているほか、値上がりを吸収できる買い手の増加も背景にはある。富裕層の購入や投資目的での取得も活発だが、「ここ数年目立っているのがパワーカップルだ」と大和証券の増宮守シニアアナリストは指摘する。

photo
2月に竣工したプラウド都立大学。中心価格帯は1億円台前半だが、売れ行きは好調だ=9日、東京都目黒区

 野村不動産のプラウド都立大学は中心価格帯が1億円台前半ながら、購入者の7割が会社員だった。夫婦でローンを組む「ペアローン」で購入した比率が6〜7割に上る。パワーカップルなら、高額な借り入れでもペアローンの審査が通るので、会社員1人の所得では手が出ない億ションを買うことができる。同社によると夫婦ともに年収700万円以上のパワーカップルの世帯数は令和4年に37万世帯と9年前より8割増加し、販売増の原動力になっている。

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.

ページトップに戻る