コラム
富士フイルムとワークマンが成長した要因は? フレームワークで分析:ビジネスフレームワークの教科書(4/6 ページ)
富士フイルムとワークマンはどのようにして成長してきたのでしょうか。フレームワークを使って分析しました。
(4)多角化
2007年に富士フイルムから発売されて話題になった化粧品「アスタリフト」は、フィルム製造技術を用いて開発された製品であり、(4)多角化(新規市場×新規製品)の成功例です。
この化粧品は、紫外線から肌を守り、コラーゲン成分の劣化を抑制する加齢対策に効果があるものです。実は、写真フィルムの主成分はコラーゲンであるため、ここで蓄積された技術や成分を化粧品に転用することで、まったく新しい製品ラインと市場開拓に成功したのです。現在では、コラーゲン劣化抑制のサプリメントにも製品ラインを広げています。
下図は、2022年度の富士フイルムの事業ポートフォリオです。
(1)市場浸透にあたる既存のフィルム・カメラ事業(イメージング)は、連結売上の13.2%にあたります。
(2)市場開拓や(3)製品開発にあたる「マテリアルズ」や「ビジネスイノベーション」は合計で全売上の55%にまで成長しました。
そして(4)多角化にあたる「ヘルスケア」は全体の31.8%に成長しています。
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