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「いきなり!ステーキ」元社長が店を始めた ワタミの渡邉氏「挑戦してもいない人が批判するのはおかしい」(1/2 ページ)

「いきなり!ステーキ」でおなじみのペッパーフードサービス創業者の一瀬邦夫さんとお会いした。古い付き合いだ。

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 「いきなり!ステーキ」でおなじみのペッパーフードサービス創業者の一瀬邦夫さんとお会いした。古い付き合いだ。

 出会いは私の恩師であるつぼ八の創業者、石井誠二さんの紹介だった。一瀬さんの経営者人生が特徴的だ。51歳でペッパーフードを創業。64歳で史上最年長の経営者として東証マザーズ(現・東証グロース)に上場。71歳で「いきなり!ステーキ」のブランドが大ヒットした。「安くておいしいステーキをいきなり食べたい」という思いを潜在的な需要と考え提案したら、大行列になったという。

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和牛ステーキ「和邦」で一瀬さんと

 日本国内では月20〜30店舗を拡大する勢いで、さらに米ニューヨークに進出したが、その後、伸び悩んだ。「管理者不足」が苦戦の要因だったという。そして、業績不振の責任をとり、80歳のときに辞任を余儀なくされた。創業した会社のトップを辞するのは「辛かったというか、さびしかった」という。

 辞任した際、「うまくいくはずがなかった」と、一部のマスコミやネットからの批判を受けていた。これに対し、私はこのコラムで「挑戦した人を、挑戦してもいない人が批判するのはおかしい」とエールを送った。

 その一瀬さんが、東京・両国に和牛ステーキ専門店「和邦」をオープンした。上場企業の社長だった人が、毎日店に立ち、仕入れから食器洗いまで、出来ることはなんでも自分でしているという。先日出版したエッセイ『一瀬邦夫 81歳の男の子!』でも書いてあるが、最近、振り込め詐欺被害に遭ったというエピソードを話してくれた。区役所を名乗る人物から電話で「還付金が受けられる」「受けないと健康保険が利用できなくなる」といわれ、計約700万円をだましとられたという。冗談交じりに語っていたが、それぐらい、純粋な人だとも感じた。

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