ユニクロが展開する古着・リメーク商品の狙いは? 実際に見て「ある程度売れるかも」と思ったワケ(2/3 ページ)
ユニクロが、実験的に古着の販売を始めている。2023年に続き、第2弾となるポップアップストアを2店舗で設置。果たして今後、ユニクロの新業態となっていくのだろうか。
ビンテージらしくない、ユニークな色合いが特徴
リメーク品は、特殊な染色加工でビンテージ風に仕上げた商品を陳列していた。とはいえ、正直なところ年代物のレトロ感があるビンテージ品というよりは、色あせるように仕上げた染色品、という印象を受ける。商品は全体的に色あせた感じであり、ところどころに味がある色むらやシワを見かけるといった形だ。主にパーカーやシャツ類があり、価格帯は2000〜3000円と、こちらもリーズナブルである。
ポップアップストアの品ぞろえについて、さまざまな色・形状の服が並んでいるリユース品に対し、リメイク品はピンク・青・茶色など、ある程度の統一性があった。染色パターンがいくつか決まっているのだろう。
リメーク品の加工では、衣料用生地大手・小松マテーレの染色技術「ガメダイ」を採用している。小松マテーレでは自社の生地だけでなく、他社から回収した服の染色にも対応。独自の高圧染色機「染料役者」を用いた技術であり、部分染めやムラ染めといった、ビンテージに見せる染め方も可能だという。
一般的なビンテージ品は、加工品も含めて茶色や黒など暗い色が多く、明るい色はあまり見かけない。その意味で、ポップストアで陳列しているリメーク品の色合いは「ユニクロユニーク」といえ、固定のファンがつきそうだ。「古着」ではなく、あくまで「新品」として全国の店舗に展開すれば、ある程度売れる予感がする。
ポップアップストアの隣には「RE.UNIQLO STUDIO」も設置していた。世田谷千歳台店を含め全国11店舗(4月9日時点)に展開しており、ユニクロ商品を対象に、傷がついた箇所をミシンなどでリペアするサービスを提供している。オリジナルの刺繍をつけるようなリメークも可能だ。リペアは500円から、リメークは700円からという価格設定になっている。
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