「Claude 3」は本当に「ChatGPT」より優れているのか? 使い込んで分かった強みと弱み:その悩み、生成AIが解決【番外編】(3/3 ページ)
いま話題を集めているチャット型生成AIサービスの「Claude 3」。ChatGPTを超える精度を持つともいわれるが、果たしてどの程度の実力なのだろうか。さまざまな用途で実際に使い比べてみた結果、その強みと弱みが見えてきた。
ChatGPTで構成、Claude 3で文章作成という「連携技」も
両者の強みを一言で表現するなら「日本語力のClaude 3、構成力のChatGPT」ということになるだろう。
やや長いメールやスピーチの原案のように、語彙力の高さや言葉選びの美しさなどが求められる用途にはClaude 3が適している一方で、情報を整理して分かりやすくまとめることが重視される用途ではChatGPTが強みを発揮する。
「分かりやすい構成で、かつ文章も読みやすくまとめたい」といった場合には、両者を併用する方法も考えられる。例えば、文字起こしから企画書を作成する作業をChatGPTで行った後、出力された内容をClaude 3にコピー&ペーストして「これは○○についての企画書です。この書類を、より読みやすい日本語に書き換えてブラッシュアップしてください」という指示を与えれば、それぞれの得意分野を生かした「分業」が実現する。
この使い方でネックになるのがサービスの料金だろう。ChatGPTの有料プランである「ChatGPT Plus」および、Claudeの有料プランの「Claude Pro」は、ともに月額20ドル。記事執筆時点での為替レートで両方のサービスに料金を支払うと計6000円を超えることになる。
その場合に選択肢となりうるのが、さまざまなモデルを使ったチャットボットを利用できるサービス「Poe」だ。月額3000円の有料プランではGPT-4とClaude 3 Opusがどちらも利用できる。ブラウザのタブを切り替えることなく、同じサービス内で2つのモデルを使える点も便利だ。
「何を選び、どう使うか」の選択が求められている
生成AIは日々進化し、新しいモデルやサービスも次々と登場する。「ChatGPT一強」だった時期はすでに過ぎ、「どの生成AIを選び、どんな作業に使うか」の選択が必要な段階に入ったといえるだろう。
人に仕事を振るときに「この仕事は○○さんが得意だから彼女にお願いしよう」「この作業は○○さんが誰よりも早くこなしてくれるから彼にやってもらおう」などと、それぞれの得手不得手を考慮することでチーム全体の効率が上がるのと同じように、AIを使うときにもそれぞれの特徴をふまえて使い分けたり併用したりすることが大切だ。
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