「ハイチュウ→HI-CHEW」になってどうなった? 意外な人に売れた秘密:「次の駅まで」に読めるハナシ(1/3 ページ)
2024年2月、森永製菓のハイチュウがロゴを変更した。カタカナから英語表記「HI-CHEW」になったわけだが、売り上げに変化はあったのだろうか。“その後”を取材したところ……。
グリコのポッキー、ヨックモックのシガール、ブルボンのアルフォート――。一度は食べたことがある人も多いかと思うが、ある共通点がある。「海外でも売れている」ことだ。このほかにも海を渡って現地の人に愛されているお菓子はたくさんあるが、筆者が気になったのは森永製菓の「ハイチュウ」である。
「ハイ、ハイ。それどこかで聞いたことがあるよ。米国の大リーガーがよく食べているとかで人気に火がついたよね」と思われたかもしれないが、その通りである。ハイチュウは1975年に生まれて、今年で49歳。グレープやストロベリーなど20種ほど展開していて、現在30以上の国と地域で販売している。
ハイチュウが海外展開を始めた歴史をさかのぼると、20年以上前の話になる。2000年に台湾で販売して、その8年後に米国に上陸。同社の決算説明資料を見ると、米国での売上高(2022年度)は146億円で前年比138.9%。販売店率(商品が販売されている店数の割合)は70.0%→77.4%に伸びていて、好調に推移している。
海外でも特に米国での人気が止まらないようだが、同社は今年の2月に大きな決断をした。ブランドロゴをカタカナの「ハイチュウ」から英語表記の「HI-CHEW」に変更したのだ。このニュースは話題になっていたので「知ってる、知ってる。何をいまさら?」などと思われたかもしれないが、個人的に気になっているのは“その後”である。
英語表記にした理由について、森永製菓は「ハイチュウは日本だけでなく広く海外でも親しまれている。たくさんの方に愛されているグローバルブランドを目指す」というが、ここはジャパンである。50年近く親しまれてきた「ハイチュウ」をわざわざ英語に変えることで、売り上げが「ハイ→ロー」になってしまっては、元も子もない。
では、変更後の売り上げはどのように推移しているのか? 気になる答えを紹介する前に、英語になった経緯について紹介しよう。
関連記事
- 丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。 - 大塚「おにぎり ぼんご」はなぜ人気なのか 休日は6時間待ち
JR大塚駅の北口から徒歩2分、老若男女から熱烈な支持を得る、おにぎり専門店「ぼんご」。平日は2時間以上、土曜や祝日は6時間ほどの待ち時間が発生する。何が人々をここまで魅了するのか。 - バーガーキングがまたやらかした なぜマクドナルドを“イジる”のか
バーガーキングがまたやらからしている。広告を使って、マクドナルドをイジっているのだ。過去をさかのぼると、バーガーキングは絶対王者マックを何度もイジっているわけだが、なぜこのような行動をとるのか。海外に目を向けても同じようなことをしていて……。 - 高級寿司と回転寿司は何が違うのか 同じ魚なのに“味に違い”があるワケ
1食何万円もする高級な寿司もあれば、1食1000円以内で済んでしまう回転寿司のような安い寿司もあります。同じ寿司であるのに、なぜここまで差が生じてしまうのでしょうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.