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米政府が中国EVに100%課税する意味池田直渡「週刊モータージャーナル」(1/4 ページ)

米政府は中国製のEVにかけられていた25%の関税を、なんと100%に引き上げると発表した。米政府は世界の貿易から、ならず者でルールを守らない中国を除外し、中国なき世界貿易を目指そうとしている。

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 ついにこの時がやってきた。米政府は中国製のEVにかけられていた25%の関税を、なんと100%に引き上げると発表した。

 100%課税とはつまり税込価格は元値の倍。誰がどう考えても懲罰的課税である。米政府はトランプ大統領時代に、米国通商法301条に基づいて中国製品の一部に対して制裁関税をかけ始めたが、今回の引き上げは、従来の25%を一気に4倍に引き上げる措置となる。ついに米国は、常識の仮面をかなぐり捨て、調整名目では説明のつかない関税を実施した。中国を名指しで攻撃しているに等しい。


米中対立はEV分野でも加熱している(写真提供:ゲッティイメージズ)

 後述するが、米政府の言い分を筆者流に要約すれば「米政府は世界の貿易から、ならず者でルールを守らない中国を除外し、中国なき世界貿易を目指そう」としている。

 世界経済にとって、非常に重大な局面だと言えるが、この話はそもそもどういう流れだったのかを時間軸で見直してみよう。

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