なぜ、3年で4回も値上げしたココイチが好調なのか 客単価1000円を突破、驚くべき“太客”の存在(1/4 ページ)
カレーチェーンのココイチが好調だ。過去に何度も値上げし、決して「安い」チェーンではないにもかかわらず、なぜ業績が伸びているのか。
「ココイチ」の愛称で親しまれている「カレーハウスCoCo壱番屋」は、ご飯の量やルーの辛さ、そしてトッピングを自由に選べるカレー店で、カレーチェーンとして国内随一の規模を誇る。近年は短い期間で複数の価格改定を行ったことも話題になった。
ココイチの客単価は既に1000円を超えているが、コロナ禍で悪化した業績がすでに回復しており、2024年2月期の売上高は過去最高を更新するなど好調だ。価格競争がシビアな飲食店において、ココイチの業績はなぜ伸びているのか。その理由を探っていこう。
組み合わせは12億通り、自由度の高いメニュー選び
あらためて、ココイチのシステムを見てみよう。メニューには「メンチカツカレー」「ロースカツカレー」「やさいカレー」など既にトッピングが決まったものもあるが、自分で辛さやトッピングを選ぶのが基本だ。
「ポークカレー」「ビーフカレー」など、4種類のカレーやハヤシライスからソースを選び、次にライスの量を選ぶシステムとなっている。ご飯の量は300グラムが基本で、量とともに価格が増減する。例えば400グラムの場合、110円増となる。
次に辛さを選んでいく。「普通」は一般的な中辛程度で、「1辛」は辛口相当。「2辛」「3辛」はそれぞれ1辛の2倍・4倍の辛さだ。5辛にもなると1辛の約12倍となり、最大で20辛まで存在する。
最後に選ぶのが、トッピング。ソーセージや豚しゃぶといった肉類だけでなくイカなどの魚介類、野菜類からチーズ・納豆まで多種多様である。かなり自由度が高く、メニューの選び方は12億通り以上にのぼるという。
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