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衰退するシャープは「日本そのもの」か “世界の亀山モデル”が失敗パターンにハマった理由スピン経済の歩き方(7/7 ページ)

シャープが、テレビ向け大型液晶パネルの生産を2024年9月末で終了すると発表した。同社はまるで「世界の変化に対応できず」衰退していく「日本そのもの」のようだ。なぜかというと……。

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そろそろ本気で「世界の変化に対応」すべき

 これは前にも述べたようにそのまま日本にも当てはまる話だ。

 インバウンドや外国人労働者という「国外の力」によってどうにか持ち堪えているが、国力衰退に歯止めがかからないのは、われわれの社会がこの期に及んで「昭和の成功体験」を引きずって変化に対応ができていないからだ。いつまでたっても、裏金や利権など昭和から延々と続く政治システムや、「大企業春闘で賃上げムードを盛り上げる」などと中小企業が99.7%を占める日本経済にそぐわない経済政策から脱却できない。


(写真提供:ゲッティイメージズ)

 中国や韓国や台湾にさまざまな分野で抜かされても、「なんやかんやいって日本の技術力のほうがスゴいだろ、最近はアニメとか大谷翔平とかも世界で絶賛されているし」なんて呑気なことを言っている人も少なくない。要するに、「成功体験」にとらわれて冷静な判断ができていない状態だ。

 そろそろ「日本スゴい」の成功体験を忘れて、「日本ヤバい」という変化に対応していかないと、日本全体が、海外資本に助けられないと存続できないシャープのようになってしまうのではないか。

窪田順生氏のプロフィール:

 テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。窪田順生のYouTube『地下メンタリーチャンネル

 近著に愛国報道の問題点を検証した『「愛国」という名の亡国論 「日本人すごい」が日本をダメにする』(さくら舎)。このほか、本連載の人気記事をまとめた『バカ売れ法則大全』(共著/SBクリエイティブ)、『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受


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