2015年7月27日以前の記事
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1年後、生成AIは採用市場をこう変えている──あるHRテックベンダーの予想(2/2 ページ)

人材不足の解消法として、生成AIの活用が期待されているが、国内の生成AIの活用率は、どの調査結果を見ても10%前後にとどまっている。人事は業務の中でどのように生成AIを活用していくべきか。

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今後数年で、採用市場はどう変化していくのか

 採用市場は今後どのように変化し、AIはそれに対してどのような支援をできるようになるのか。Thinkingsは、今後数年の採用市場の変化を4つのフェーズで捉えている。

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採用市場の変化 4つのフェーズ(画像は同社提供)

 現在は、採用競争力のある大手企業も人材獲得に苦戦し始めている段階だ。ここでAIに期待されるのは、特定業務の支援・代替と、佐藤氏は分析している。

 2つ目のフェーズは1〜2年後。2024年問題の影響で、人手不足が深刻化する。ここでは候補者に合わせた採用プロセス作成や、候補者のステータスに合ったメール作成および自動での送信といった、候補者に合わせた個別最適化をAIが担えるのではないかと同社の佐藤氏は話す。

 「ここはデータ化が済んでいたとしても、デジタライゼーションができなければ、(現時点では)人事が判断しなければならないところ。その仕事をAIが取って代わるようになるのではないか」(佐藤氏)

 2〜3年後には人事担当者不足が顕著になり、採用がより困難になる。これが第3のフェーズだ。AIの現場業務への活用はさらに進むだろうと予想している。

 「例えば大手企業では、(新卒採用の)一次面接を2000〜3000回ほどセッティングしなければいけない状況がある。これを人事が差配するのではなく、AIが面接官をマッチングしていくような活用法も有り得る。また、現在は一律で行っているオンボーディングを、個別に最適化して行うことも可能になるのでは」(佐藤氏)

 以降に迎える第4のフェーズにおいては、採用の複雑化、多様化がますます進行していく。AIは採用目標 に沿った採用計画の立案や実行支援といった、より戦略的な働きを求められる。

 「今後、採用市場が好転することはない。ベンダーとしてさらに開発力を上げ、採用難を乗り切らなければならない」(佐藤氏)

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