ラーメン・餃子・生ビール「1000円」の壁を突破! 3年連続値上げ「日高屋」、ロードサイド進出はうまくいくのか(3/4 ページ)
3年連続で値上げを実施した日高屋。競合と比較してまだ安い部類ではあるが、今後の成長戦略として期待するロードサイドには、一抹の不安もよぎる。
3年連続で値上げも、まだまだ安い
値上げラッシュの例に漏れず、日高屋も近年は値上げを実施している。それも3年連続でだ。5月末の価格改定では約80商品を10〜60円程度値上げした。以下に2022〜24年における3回の値上げによる価格推移の例を示す。
とんこつラーメン:450円→470円→480円→490円
野菜たっぷりタンメン:520円→550円→570円→590円
中華そば+半チャーハン:640円→660円→670円→680円
餃子(6個):230円→250円→270円→290円
生ビール(中ジョッキ):290円→320円→340円→350円
段階的に上昇しているが上昇幅は非常に緩やかであり、できるだけ安く抑えたいという企業努力がうかがえる。注目すべきは390円の中華そばで、同商品は2002年に1号店が開店して以来、価格を維持している。競合の幸楽苑は290円の中華そばを2006年に発売、低価格路線で規模を拡大したが2015年の終売で客離れが進み、業績が悪化した。日高屋が390円を死守する背景には幸楽苑と同じ轍を踏みたくない意図もあるのかもしれない。
かつてハイデイ日高の青野敬成社長は、中華そばの価格を維持する目的について「幅広い層にファンになってもらうこと」と語っている。子どもに味を記憶してもらえれば、その後の継続的な利用を見込めるという算段だ。一方で、中華そば・餃子・生ビールの3点セットで1000円以下を維持してきたが、今回の価格改定で1020円となった。物価高や人件費の上昇が続く昨今、これ以上の価格維持は限界なのであろう。
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