ニュース
湖池屋“究極のポテチ”が好調 まずは「安さ」からの決別、その後どうなった?:おいしい芋→おいしいポテチ(2/3 ページ)
湖池屋の業績が好調だ。2024年3月期の売上高は548億円と、前期比23%増の増収となった。要因のひとつに……。
国産じゃがいものブランド化を目指す
高付加価値戦略を推進している一方で、創業当時から変わらないこともある。それは「国産じゃがいも100%」へのこだわりだ。
農林水産省によると、全国的にじゃがいもの作付面積(田畑に作物を植え付けた面積のこと)は、他作物への転換や生産者の高齢化などで減少傾向にある。さらに、100年前に投入された品種が現役で使われるなど、じゃがいもは米やイチゴのようにブランド化が進んでいない。この現状に対して湖池屋は、ある取り組みを開始する。
それが「KOIKEYA FARM」プロジェクトで、「おいしいじゃがいもだから、おいしいポテトチップスになる」という思いのもと、原料となるじゃがいもを育む畑から商品になるまでの過程をトータルコーディネートする取り組みだ。
同プロジェクトのブランドマネージャーを務めるマーケティング部の矢野匠さんは、「国産じゃがいもの価値向上を目指している」と語る。
湖池屋のポテトチップスに“適した”じゃがいもはどれか。海外に足を運んで星の数ほどある種類から見つけ出し、それを日本の土壌に合うよう育てていく。日本でポテトチップスに加工できるまで、おおよそ4世代は育成する必要があるという。
時間と手間のかかる作業を繰り返した結果、湖池屋だけのオリジナルブランド芋を使用したポテトチップスが誕生した。「消費者にダイレクトに伝わるのは『味』。そこに、とことんこだわった。オリジナルブランド芋を使用していることが買う理由となれば、売り上げや認知率に応じて農家の方々へも還元できる」(矢野さん)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。
なぜマックで“客への反撃”が増えているのか いまだ続ける「スマイル0円」との関係
マクドナルドの店員が客にブチギレしている様子の一部始終がSNSで拡散され、話題となっている。1月には迷惑客への対応で英雄視されたマッククルーもいたが、なぜこのような事態になっているのだろうか。
バーガーキングがまたやらかした なぜマクドナルドを“イジる”のか
バーガーキングがまたやらからしている。広告を使って、マクドナルドをイジっているのだ。過去をさかのぼると、バーガーキングは絶対王者マックを何度もイジっているわけだが、なぜこのような行動をとるのか。海外に目を向けても同じようなことをしていて……。
東京駅に「立ち食いそば」が少ないのはなぜか
東京駅の改札内には「立ち食いそば」の店が1店舗しかない。同じく首都圏のターミナルである新宿駅や上野駅と比較しても少ないが、その理由は……。


