「モンハン」がJR東海とコラボ、カプコンの狙いは? 辻本プロデューサーに聞いた(2/2 ページ)
「モンハン」シリーズのプロデューサーを務めるカプコンの辻本良三氏に、JR東海とコラボした狙いを聞いた。
認知をいかにして上げていくべきか
――「モンハン」に限らず、カプコンのIP全体として、海外からのファン層をさらに取り込む課題意識はどうなのでしょうか。
グローバルで言いますと、カプコンのゲーム作品の知名度は発展途上だと思います。今後より多くのユーザーを取り込んでいく上で、まだまだ努力をする必要があります。その努力の一つが、今回の豊橋のようなイベントです。IPとして、ゲームだけではなく、その認知をいかにして上げていくべきか。これは今後も取り組むべき課題だと思っています。最終的にはビジネスとして、ゲームのセールスに戻ってくることが狙いですが、そのためには継続が欠かせないと考えています。
――今回のJR東海とのコラボに限らず、日本全国でIPを活用した地方創生への取り組みが盛んです。こういった動きをどう見ていますか。
かなり前から、日本のアニメやゲームは、ジャパニーズカルチャーとして海外からの評価が高まっていると思っています。「モンハン」では、大阪のUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)ともコラボイベントを展開しているのですが、日本だけでなく海外の観光客からも注目が集まっている実感があります。
――今回の豊橋のようなイベントは、インバウンドを通じて海外のユーザーに向けても新たなマーケティングの機会にもなるかもしれないわけですね。
そうですね。日本でもまだ「モンハン」を知らない人もいますので、1人でも多くの人に「モンハン」を知ってもらいたいと思っています。
――今回に限らず、「モンハン」自体も過去にさまざまな場所でコラボをしてきたと思います。コラボするかどうか決める際に、大事にしているポイントはありますか。
「面白いことができるのかどうか」がまず一つあります。あとは、コラボ先にそのIPに対する情熱があるかどうかも大事ですね。作品愛があってこそ、われわれとしても一緒にやろうという気持ちにもつながります。
――そういう意味ではJR東海の熱量はいかがでしたか。
JR東海さんのジャパニーズカルチャーに対しての熱量の高さは本物だと思います。アニメやゲームは世界に通用する文化になってきていると思うのですが、ここにスポットを当ててくれたことに感謝しています。「ストリートファイター」も「モンハン」も、すごい熱量で仕事を一緒にできました。
――今後もJR東海は推し旅キャンペーンをどんどん進めていく予定です。「モンハン」に限らず、カプコンとしての展望は?
カプコンとしても、IPを通じていろいろな地域に貢献できることを一緒にしていきたいと考えています。やはり日本から生まれた作品たちでもありますので、日本の良さをアピールすることに役立てていきたいと考えています。
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