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ファミマ、従業員の名札は本名でなくてもOKに ローソンではアルファベット カスハラ防止でルール変更相次ぐ(2/2 ページ)
カスハラ防止などの観点から、従業員の名札の表記ルールを見直す動きが相次いでいる。コンビニ大手3社の最新動向や、2022年にルール変更をした企業の事例を調べた。
2年前に変更したタリーズのケース
カスハラ防止の観点から名札の表記を変更した企業では、従業員からどういった声が寄せられているのだろうか。
タリーズコーヒーでは2022年5月から名札をイニシャル表記としている。例えば、「田中太郎」は「T.T.」となる。
タリーズコーヒージャパンの広報担当者によると、かつては名札を「太郎 Taro」といったように、名前とローマ字で併記していた。従業員同士が気軽に名前を呼びあえる、お互いの名前を覚えやすいといったメリットがあったという。
しかし、ある利用客が従業員の名前をSNSなどで検索し、付きまといをするという事案が発生したため、現在のルールに変更した。広報担当者は「名前をローマ字表記にすることで、従業員が安心感を得られるメリットが大きい。トータルとしては変更してよかったという認識だ」と話す。
企業だけではなく、全国各地の自治体でも名札の表記ルールを見直す動きが出てきている。これまでは「責任感を持って接客してもらう」「利用客との距離を縮める」といった狙いから実名表記にするケースも見られたが、今後は従業員の要望を重視する方向に変わっていきそうだ。
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