東レ、余ったナイロンを傘に再利用 アップサイクル事業参入で廃棄物削減を目指す:プロダクトInsights
東レインターナショナル(東京都中央区)はアップサイクルブランド「TSUTSU(ツツ)」を立ち上げ、6月13日に第1弾商品「TSUTSU The Umbrella 621」を発表した。東レインターナショナルの製造工程や流通段階では、衣料用ナイロン6の余剰生地(ロス)が発生してしまう。こうした余剰生地をTSUTSUの商品に使用し、廃棄物を削減する狙いだ。
プロダクトInsights
日々リリースされる新しい商品やサービスたち。その商品やサービスには、必ず企業側の思惑や狙い、生活者のニーズ、時代の空気感が反映されている。本シリーズでは、これらの「Insight」を考察していく。
東レインターナショナル(東京都中央区)はアップサイクルブランド「TSUTSU(ツツ)」を立ち上げ、6月13日に第1弾商品「TSUTSU The Umbrella 621」を発表した。東レグループは「サステナビリティ・イノベーション事業」を推進しており、同ブランドでアップサイクル事業に本格参入する。
東レインターナショナルの製造工程や流通段階では、衣料用ナイロン6の余剰生地(ロス)が発生してしまう。こうした余剰生地をTSUTSUの商品に使用し、廃棄物を削減する狙いだ。
第1弾商品であるTSUTSU The Umbrella 621のカラーはブラックのみ。傘の骨部分には、軽量、高強度、高耐久であるカーボンファイバーを使用している。8本骨でありながら重量は約230グラムで、軽量化を図った。傘地部分は、ユーザーが簡単に取り換えられる仕様を採用した。古くなった傘地を新しいものに入れ替えることで、長く使える設計とした。
TSUTSU The Umbrella 621は、7月31日までCCCグループの「GREEN FUNDING(グリーンファンディング)」にてクラウドファンディングを実施する。目標金額は20万円。同日まで、二子玉川 蔦屋家電のショールームで展示するほか、6月17〜27日に代官山 蔦屋書店で展示および予約販売を実施する。
東レインターナショナルは「東レの素材と、これまで築いてきたサプライチェーンや技術を活用してプロダクトを生み出すことで、当社にしかできない廃棄物削減と、循環型社会の実現に貢献する」とコメントした。
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