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サウナーの次はアワラー? 「人工炭酸泉」がじわじわ広がる、3つの理由スピン経済の歩き方(2/7 ページ)

最近、温泉・入浴施設では「サウナブーム前夜」の時と同じような「トレンドの変化」が感じられる。「人工炭酸泉」だが、なぜそう思うかというと……。

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「ラムネ湯」とも言われる「人工炭酸泉」

 ご存じの方も多いだろうが、人工炭酸泉とは特殊な装置を用いて、炭酸ガス(二酸化炭素)をお湯に溶け込ませたものだ。シュワシュワと細かい気泡があることから「ラムネ湯」なんて言われることもある。この10年ほどで普及してスーパー銭湯や日帰り温泉施設はもちろん、近年はビジネスホテルやゴルフ場の大浴場などにまで導入されている。

 では、そんな人工炭酸泉にどんな変化が起きているのかというと、「やたらと混んでいる」のだ。


温泉施設のイメージ(出典:ゲッティイメージズ)

 これまでいろんな温泉・入浴施設に足を運んでいて「混んでいるな」と感じる人気の風呂は、「◯◯の湯」などの施設名にもなっているような「温泉成分が含まれている風呂」だった。いわゆる「源泉かけ流し」や「循環式温泉」というものだ。

 人工炭酸泉は勢いよく空気が飛び出す「マッサージ風呂」や「ジェットバス」のような扱いで、それほど混み合っていなかった。もちろん、2000年に日本で初めて「高濃度炭酸泉」を導入したと言われている温泉施設チェーン「竜泉寺の湯」(オーランドグループ)のような施設では「目玉」扱いで混み合っているが、他の温泉・入浴施設ではそれほど混んではいなかった。

 先週末も神奈川県の某温泉施設に行ったら、人工炭酸泉は“芋洗い状態”だった。人が出るとすぐに新しい人が入るほど大人気で、施設名でもある「源泉掛け流し風呂」より混んでいる時もあったほどだ。

 このままじわじわと人気が高まっていけば、そう遠くない未来、サウナと同じように人工炭酸泉も大ブレークするのではないか。つまり、「サウナー」ならぬ「アワラー」なんて熱狂的な人工炭酸泉ファンが生まれて、個性的な人工炭酸泉施設などもつくられ、地域を活性化させたり、経済波及効果をもたらしたりするかもしれない。

 ……という主張をすると「それってあなたの感想ですよね」という冷めた意見が聞こえてきそうだが、これは全く根拠のない話でもない。

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