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サウナーの次はアワラー? 「人工炭酸泉」がじわじわ広がる、3つの理由:スピン経済の歩き方(3/7 ページ)
最近、温泉・入浴施設では「サウナブーム前夜」の時と同じような「トレンドの変化」が感じられる。「人工炭酸泉」だが、なぜそう思うかというと……。
全国温泉ランキング上位を見ると……
ニフティライフスタイルが2023年12月に発表した「ニフティ温泉 年間ランキング2023」の全国総合ランキング上位を見てみよう。トップは4年連続1位に輝く埼玉県の「美楽温泉 SPA-HERBS」で、ここの目玉は「ナノ炭酸泉」と「小さな気泡が大量に包まれている」というシルクの湯だ。
ちなみに2位は先ほども触れた「高濃度炭酸泉」のパイオニアである「竜泉寺の湯」の草加谷塚店。こちらは、浴槽の中で照明の演出がある「ほたるの炭酸泉」が人気だ。
つまり、かつては「やっぱり源泉掛け流しだよな」なんて言われていた温泉・入浴施設の世界では今や、人工炭酸泉がエース級の位置付けに変わってきている事実があるのだ。
さて、そこで皆さんが気になるのは、なぜここにきて人工炭酸泉の人気が高まってきているのかということだろう。いろいろな意見があるだろうが、筆者は3つの要素が影響していると考えている。
(1)「炭酸水人気」による“健康的イメージ”
(2)「アスリートの重炭酸温浴法」への注目
(3)「サウナで整えない」高齢者の増加
まず、(1)の説明はいらないだろう。日本は2000年代に入ってから「無糖炭酸水」の人気がずっと続いている。「強炭酸」のほかフレーバー系の炭酸水も充実して、大きな市場に成長している。
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