飲食業界の新トレンド? 牛めし「松屋」が「カレー屋」「かつ屋」と合体!? 増加する併設店の今(2/4 ページ)
そばチェーンである「ゆで太郎」との併設店を増やす「もつ次郎」。「ガスト」「から好し」だけでなく、「松屋」「マイカリー食堂」「松のや」など、複数の業態を組み合わせた「併設店」が増えている。今回はそんな併設店の現状を探る。
ガストは「から好し」と併設
ファミリーレストランのガストも、から揚げ専門店であるから好しとの併設店を出店している。従来のガストの看板に加え「から揚げ専門 から好し」の看板を設置している店舗を目にしたことがある人も多いだろう。
併設店といってもシステムは従来のガストと同様で、席のタッチパネルで注文すると配膳ロボや店員が料理を運んでくる仕組みだ。ガストのメニューにから好しの料理を追加したメニュー構成となっている。
具体的には、3種類のから揚げを1個から注文できる他、から揚げとご飯、みそ汁などがセットになった「から好し定食」「おろしから揚げ定食」のように定食メニューも提供する。
から好しは2017年10月にすかいらーくの新業態店としてオープンし、2020年7月からガストとの併設店を出店した。わずか半年後の2021年1月に併設店は600店舗を突破するなど、好調だ。現在では1200店舗以上を展開するガストのほとんどが併設店になっているようだ。
から好しの出店ペースはコロナ禍で発生した「から揚げブーム」と重なる。日本唐揚協会によると、2018年に約1400店舗だった全国のから揚げ専門店はコロナ禍で3倍に増え、2022年には約4400店舗となった。ブームがから好しの好調をもたらした可能性もあるだろう。
現在では街中の専門店もなかなか見かけなくなり、ブーム自体は終わったように見えるが、方針が変わっていないことからガストとの併設店は好調なのだろう。筆者の個人的な経験だが、ガストの通常メニューではやや物足りず、から揚げを追加で注文したことがある。から揚げは和洋中、どの料理とも相反さない印象があり“ちょい足し”に適している。
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