ホンダ、燃料電池×プラグイン機能の新型「CR-V e:FCEV」発売 非常時の電源としても活用:プロダクトInsights
本田技研工業は7月19日、外部から充電可能なプラグイン機能を持つ燃料電池自動車「CR-V e:FCEV(シーアールブイ イーエフシーイーブイ)」を発売した。自動車としてだけでなく、災害時や停電時の非常用電源としても活用可能だ。
プロダクトInsights
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本田技研工業は7月19日、外部から充電可能なプラグイン機能を持つ燃料電池自動車「CR-V e:FCEV(シーアールブイ イーエフシーイーブイ)」を発売した。自治体や企業、一般の購入希望者にリース形式で販売する。自動車としてだけでなく、災害時や停電時の非常用電源としても活用可能だ。
FCEVモデルの長い航続距離と水素の充填時間の短さに、家庭や外出先で充電できるプラグイン機能を加えることで利便性を高めた。一充填走行距離は約621キロ、一充電走行可能距離は約61キロメートルを実現した。
フロントフェンダーに設置したAC充給電コネクターは、日本と米国の普通充電の規格である「SAE J1772」を採用。普通充電は6.4キロワットに対応し、約2.5時間で満充電が可能だ。AC200V電源に加え、AC100V電源での充電にも対応している。
普通充電口には、差し込みAC100V電力が取り出せるAC車外給電用コネクター「Honda Power Supply Connector(パワーサプライコネクター)」を標準装備した。1500Wまでの消費電力に対応し、アウトドアや停電時の電源として活用できる。
また、荷室内に設置したCHAdeMO方式のDC給電コネクターに「Power Exporter e:6000(パワーエクスポーターイー6000)」「Power Exporter 9000(パワーエクスポーター9000)」などの可搬型外部給電機を接続すると、一般家庭の約4日分(最大)の電力を供給可能だ。災害時の非常用電源として、自宅や避難所などで利用できるという。
6代目CR-Vをベースに多様なニーズにも応えられる仕様
車体は、北米地域や中国などで販売している6代目CR-Vをベースに採用し、ボディーカラーは、プラチナホワイト・パールとメテオロイドグレー・メタリックの2種類を用意した。荷室部分に設置された水素タンクを棚状の平らな面で覆い、その上から荷室の後ろまで収納スペースを広げるフレキシブルボードを設置。荷室を上下2段に分けて使用可能にしている。メーカー希望小売価格は809万4900円。
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