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「キャンプブーム」は終わった アウトドア業界はどの市場に“種”をまけばいいのか:スピン経済の歩き方(5/7 ページ)
かつてキャンプブームで盛り上がっていたワークマンやスノーピークなどが苦戦している。アウトドア業界は今後「防災キャンプ」に力を入れるべきだと考えるが、なぜかというと……。
深刻なトイレ問題の対策も
例えば、「車中泊避難グッズ」はこれから需要が増えていく。能登半島沖地震でも「『いつか天井が…』怖がる小学生も 震災2カ月、なお車中泊142人」(朝日新聞デジタル 3月9日)と報道されたように、さまざまな事情から車中泊避難を選択する被災者がいる。
そこで問題なのは、日本は軽自動車やコンパクトカーが多いので、狭い室内で寝起きをして健康を崩す人も少なくないということだ。解決策としてクルマと連結させるような「カーサイドテント」というものがあるのだが、これがなかなか使い勝手も悪いし、品ぞろえもない。これをアウトドアメーカーがもっと良いものを開発すれば、救われる人も多いし、防災備蓄品としての需要も見込めるのではないか。
そして、何よりもやってもらいたいのが「トイレ」対策だ。首都直下型地震や南海トラフのような巨大地震が起きた際、避難所のトレイもパンクするだろうし、先ほど申し上げたように野宿をする人も大量にあふれる。トイレ問題は深刻だ。
今の技術があれば、各自が「携帯用マイトイレ」を持って凝固剤などで処理できるようなキャンプグッズも開発可能だろう。
防災キャンプがブームになって、「災害時に自分の排泄物を処理できる」技術を持った人が少しでも増えれば、地震が発生すると国や自治体が頭を悩ますトイレ問題も少しは改善される。
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