PPIH、売上高2兆円達成で増収増益 インバウンド需要・オリジナル商品の人気が貢献
ドン・キホーテなどを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスグループが8月16日、2024年6月期(23年7月〜24年6月)決算を発表。売上高は2兆950億7700万円、営業利益は1401億9300万円、経常利益は1487億900万円、純利益は887億100万円で、増収増益となった。
ドン・キホーテなどを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスグループ(以下、PPIH)は8月16日、2024年6月期(23年7月〜24年6月)決算を発表した。売上高は2兆950億7700万円(前年同期比8.2%増)、営業利益は1401億9300万円(同33.2%増)、経常利益は1487億900万円(同34.0%増)。純利益は887億100万円(同34.1%増)と、増収増益となった。
国内は41.7%増益
国内事業の売上高は、1兆7630億6200万円(同8.8%増)、営業利益は1366億600万円(同41.7%増)。
訪日外国人観光客の増加に伴う免税売上高の増加や、イベント需要の回復などにより、既存店売上高成長率が7.6%増加した。また、重点施策の1つとして、改良や新商品の開発を強化するPB商品・OEM商品の売上も拡大したことで、売上総利益率が上昇。営業利益についても増加となった。
海外は減益、物価上昇のあおり受ける
北米事業は、売上高が2468億7500万円(同5.7%増)、営業利益は34億4200万円(同52.4%減)となった。円安の進行に伴い売上高が増加したものの、同時に販売費・一般管理費も増加した。さらに、物価上昇によるコストの増加や新規出店に伴う販売費・一般管理費が増加し、営業利益は減少となった。
アジア事業では、売上高が851億4000万円(同3.4%増)と増加した一方、営業利益が1億4600万円(前年同期比91.0%減)で減益となった。円安の進行に加え、積極的な出店施策により売上高、販売費及び一般管理費が増加した。さらに、内食需要の低迷と物価上昇による買い控えも響いたことで、営業利益は減少した。
総店舗数は、2024年6月末の時点で、国内632店舗、海外110店舗の合計742店舗に。前年同期比で24店舗の増加となった。国内の9店舗、海外の3店舗を閉店した一方で、国内に24店舗、海外に12店舗を新たに出店した。
同社は、「2025年に売上高2兆円、営業利益1200億円」の目標を1年前倒しで達成できたとして、今後も出店継続による規模の拡大や、生産性改善の推進に取り組んでいくとしている。
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