無印良品、「まちの保健室」グランフロント大阪にオープン 漢方薬の展開など強化
無印良品を展開する良品計画は9月6日、「無印良品 グランフロント大阪」(大阪市北区)の3階に、健康領域の商品やサービスを提供する「まちの保健室」をオープンする。通常の売り場と連続性を持たせたレイアウトとするほか、漢方薬の展開を強化する。
無印良品を展開する良品計画は9月6日、JR大阪駅直結の「無印良品 グランフロント大阪」(大阪市北区)の3階に、健康領域の商品やサービスを提供する「まちの保健室」をオープンする。「無印良品 直江津」(新潟県上越市)、「無印良品 広島アルパーク」(広島市)、「無印良品 ゆめテラス祇園」(広島市)に続き4店舗目で、ターミナル駅への展開としては初めてとなる。
売り場との一体化強める
同社は2021年に調剤薬局大手のクオールホールディングス(東京都港区)と協業し、健康分野に参入。「日々の暮らしを自然に見つめなおすきっかけをつくり、自分らしい健やかさを実現するための行動を後押しする」ことをコンセプトに掲げたまちの保健室では、行政などとも連携し、漢方薬・和漢茶の販売や、薬剤師・看護師・管理栄養士などによる無料の健康相談、ヨガ・薬膳セミナー・ウォーキングといった健康に関するイベントを実施してきた。
今回、子育て世代やビジネスパーソンが多い都市部の立地にオープンするに当たり、店舗空間や商品、サービスの見直しを実施。従来の店舗では落ち着いた空間で専門家に相談ができるように、売り場から区切られたスペースで展開していたが、より利用のハードルを下げ、商品の提案にもつなげられるように、店内の売り場から行き来しやすいレイアウトとする。
さらに、まちの保健室のスペース以外の売り場内にも健康測定機器を設置する。まちの保健室内には、血圧計・体組成計・肌年齢測定器を設置するほか、食品売り場には野菜の摂取度が分かる測定器を、配送カウンター付近には血管年齢・脳年齢が分かる測定器を設置し、健康状態を手軽に把握できるようにする。これにより、普段の買い物の中で健康を見直すきっかけを提供したい考えだという。
漢方薬の展開も強化
また、漢方薬の品ぞろえも強化する。「女性特有の悩み」「睡眠」「ストレス」に関する意見・要望が多く寄せられていることを受けて、更年期・月経関連といった婦人系の悩みに加え、睡眠やストレス、湿疹・にきびといった肌悩みに対応した漢方薬を新たに販売する。
また、通常14日分で販売している漢方薬を、気軽に試すことができるように、3日分からの分割販売を取り入れる。さらに、薬剤師と登録販売者が、来店客の悩みに合わせた商品をより的確に提案できるよう、薬局・薬店用の漢方業務支援ソフトウェア「KAMPO X」を同社として初めて導入。5〜10分程度の問診に回答することで適切な漢方薬をリスト化し、専門家の知識と合わせて商品を提案するという。
同社は今後も、活動の中で得られた顧客の声をもとに、まちの保健室の設置数拡大や、医薬品や健康食品といった商品・サービスの企画、販売に取り組んでいくとしている。
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