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問い合わせ対応を「1620時間」削減! GMOペパボがAI導入で得た成果
GMOペパボは、全サービスの問い合わせ対応にAIを導入し、5カ月間で業務時間を1620時間削減したと発表した。業務時間の削減によって、どのような成果を得られたのか。
インターネットサービスを提供するGMOペパボ(東京都渋谷区)は、顧客からの問い合わせ対応にAIを導入し、5カ月間で業務時間を1620時間削減したと発表した。業務時間の削減によって、どのような成果を得られたのか。
顧客満足度を下げずに効率化 どう実現した?
同社は、「ホスティング事業」「EC支援事業」「ハンドメイド事業」など、10以上のサービスを提供している。これらの事業における問い合わせ対応には、月に3857時間もの有人対応が必要であり、顧客満足度を下げずに業務を効率化することが課題となっていた。
2024年1月、同社は全サービスの問い合わせ対応にAIを導入した。導入した会話型AIは、大規模言語モデル(LLM)を活用して顧客の質問を理解し、事前に登録されたFAQやナレッジベースから最適な回答を提供する仕組みだ。
AI導入により、同社では5月までの5カ月間で1620時間の顧客対応業務時間の削減を達成。また、2万5000件あった有人対応の問い合わせ件数は1万6000件に減少した。有人対応件数が3割以上減ったことで、効率的な運営が可能となったという。
業務効率化によって、従業員はより複雑な問い合わせや高度なサポートに集中できるようになり、顧客満足度は88%と導入以前より2ポイント向上した。従業員の負担が軽減されたことに伴い、スキルに合った新たなポジションへの異動を推進している。
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