「ネコ型配膳ロボット」に新モデル 高級店への導入も狙う
「ネコ型配膳ロボット」として知られる「Bellabot」「KettyBot」などを手掛けるPudu Robotics Japanが8月末から、新機種「KettyBot pro」の日本での正式販売を開始。食事の受け取りの自動認識など、新たな機能が追加されている。
配膳ロボット「Bellabot」「KettyBot」などを手掛けるPudu Robotics Japan(東京都中央区)は、新機種「KettyBot pro」を8月末から販売する。食事受け取りの自動認識機能や、表情・声のパーソナライズ機能を追加した。2024年中で1000台の導入を目標に掲げる。同社のロボットは「ネコ型配膳ロボット」として知られており、国内では大手ファミレスのガストなどが導入している。
食事を自動で検出
新機種のKettyBot proは、前モデルであるKettyBotを改良したもので、海外では3月に発売されており、すでに2000台が導入されているという。日本では、販売代理店であるUSEN(東京都品川区)を通じて販売する。
KettyBot proではユーザーからのフィードバックをもとに、トレイ上にセンサーカメラを実装。トレイ上の物体の有無を検出できるようにした。前モデルでは客は食事を受け取った後、待機場所に戻ってもらうためにボタンを押す必要があったが、これが不要となった。
また、表情や声、あいさつなどのコンテンツをパーソナライズする機能も追加。来店客の誕生日などに合わせて、ウェルカムメッセージなどを設定することも可能という。
走行性能も向上させており、最小で52センチ(KettyBotでは55センチ)の幅の通路を走行可能だ。バッテリーも改良し、8時間だった最大稼働時間が11時間になったという。
高級店舗や小売も視野に
カラー展開も拡充した。従来の「ホワイト&イエロー」「イエロー&ブラック」に加え、高級感のある店舗・施設向けに「ピュアブラック」を追加。これまでは大衆的な飲食店での利用が中心だったが、今後は高級ホテルなどへの導入も目指す。
Pudu Robotics Japanは同商品について、日本市場においては飲食店にとどまらず、小売といった人手不足が懸念される他の業界での展開も狙うとしている。
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