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AI時代に「音声データ」が持つ価値とは? コミュニケーションを”資産化”する方法「音声×AI」が変えるビジネスの未来(3/3 ページ)

音声データは比較的容易に収集できるうえ、話者のパーソナリティやニュアンス、緊急度など、多くの貴重な情報を含む。AIを掛け合わせることで、ビジネスに大きな変革をもたらす可能性がある。

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データ活用のリスク対策

 音声データの活用を進める上で、セキュリティ対策も重要です。データの保管場所を慎重に選択し、漏洩(ろうえい)や悪用のリスクを防ぐ対策を講じる必要があります。また、個人情報の保護に関する法律を踏まえた音声データの活用に関するガイドラインの作成や、従業員のリテラシーを高める研修プログラムも求められます。

 一歩先を行く対策として、他人の音声を模したなりすまし対策も重要になるでしょう。生成AIをビジネスに活用する社会になると、技術的に、他人の音声を模倣し、悪用することも可能になってしまいます。すでに画像の分野では著名人にそっくりな人を合成するディープフェイクの動画が作られています。

 音声も同様に、他人の声を合成するディープフェイクボイスがあり、現状として、このような模倣を完全に見抜くソフトウェアはありません。自社で運用のルールや音声データの加工を制限するなどして防ぐ仕組み作りが必要となります。

データを蓄積する企業が市場を制す

 今まで資産といえば、石油や金など換金性がある有形資産が主でしたが、これからのAI社会では、画像、テキスト、音声などのデータという無形資産を豊富に持つ企業が、資産を多く持つ企業と評価され、企業が独自に持つデータの価値は高くなっていきます。

 日頃のコミュニケーションそのものが資源であるという意識を持ち、そのコミュニケーション自体を資産化することで、日本はAI時代における「資源国」になり得ると考えます。

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