インタビュー
ハンコをつくっているシヤチハタが、なぜ“尿ハネに出会える”商品を開発したのか:インタビュー劇場(不定期公演)(5/5 ページ)
ハンコやインキなどをつくっているシヤチハタが、ちょっと変わったモノをテスト販売している。トイレの尿ハネを浮き彫りにするスプレーだ。なぜ「畑違い」ともいえる商品を開発したのかというと……。
あいまいなところに「商機あり」
土肥: ミエルモを完成させて、気付きなどはありますか?
南田: 私も自宅のトイレを掃除して、「きれいになった」と思っていました。しかし、この商品を噴霧することで、見えないところに汚れがあったんですよね。
当たり前のように掃除をすれば、当たり前のようにきれいになったと思っていました。しかし、きれいになっていないところはたくさんあったんですよね。普段、掃除をなにげなくしていましたが、実はあいまいなところがたくさんある。こうした発見は面白かったですね。
土肥: ということは、今回は尿ハネに関係する商品ですが、世の中にはまだまだあいまいなところはたくさんある。あいまいなところに「商機あり」という話になりますね。
南田: ですね。トイレ以外にも「あいまいなところ」を見つければ、次の企画につながるかもしれません。
(終わり)
【記者のメモ】
それにしてもシヤチハタの「これまでにはない商品を開発する!」という熱量には、驚かされた。原稿の中で触れていないが、ミエルモの開発にあたって、同社の技術力が大きく影響している。詳しい説明は省略するが、インキの分散技術や色素の使い方など、これまでの知見が生かされているのだ。こうした背景があるので、開発メンバーは“尿ハネに出会えた”のだろう。
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