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広がる「おにぎりブーム」 国内Z世代にとどまらず、海外でも人気を博す納得の理由:長浜淳之介のトレンドアンテナ(2/6 ページ)
国内では若年層、そしてグルテンフリーな点から海外でも人気が広がる「おにぎり」。そのけん引役ともいえる、大塚・ぼんごの代表へインタビューするとともに、各社の取り組みをまとめていく。
10月の平日朝に大塚のぼんごを取材した。午前9時にオープンする1時間も前から、仕込み中でシャッターが半開きになった店の前に、熱心なファンがパラパラと集まっている。取材を終えた午前10時ごろには、40人くらいの長い列になっていた。平日の午前中でこのにぎわいなのだから、土日祝の行列の程は推して知るべしだ。
ぼんごの代表、右近由美子氏はおにぎりを通じて「食の心」を世界に広げる「たんぽぽプロジェクト」を提唱している。そのビジョンの通り、現在はたんぽぽの綿毛のように、多くのぼんごで修業した人が各地で独立して、おにぎりの魅力を伝えている。近年は海外にまで伝道され、ドイツ、ポーランド、カナダ、オーストラリア、さらにはアフリカのタンザニアで、おにぎりを広めようと奮闘する人がいる。
最近では希望者が多すぎて、最低でも1年以上待ってもらっている状況にあるとか。どのくらい修業すれば免許皆伝という決まりはないが「少なくとも1カ月は必要」と右近氏は話す。2〜3年はみっちりと修業する人が多いようで、長い人は20年ほど働いているという。休業日の月曜には、従業員を対象におにぎり教室を開いて、つくり方を教えている。ぼんごの具材は57種類もある。握るだけでなく、具材の仕込みも、ともなれば簡単でないだろう。
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