ダイソーの「プチブロック」がすごすぎる 知られざる“熱狂”の世界:週末に「へえ」な話(1/5 ページ)
ダイソーの「プチブロック」をご存じだろうか。小さなブロックを組み立てていく玩具のことで、それに熱中している人がじわじわ増えているのだ。担当者も想定していなかったことが起きていて……。
100円ショップ「ダイソー」のプチブロックをご存じだろうか。小さな小さなブロックを組み立てていく玩具のことで、「海のなかま」「植物」「どうぶつ」などのシリーズがある。
対象年齢が「12歳以上」ということもあって、難易度がやや高めのモノが多い。子どものころにブロックをしたことがあっても、「うまくつくれなかったなあ」「完成させるのにものすごく時間がかかった」と苦手意識がある人は、商品を目の前にするとこのように感じるかもしれない。「ちっちゃ! なんだか難しそうだし、むりむり」と。
このプチブロックを使って、さまざまな“作品”を生み出す――。こうした動きが、ファンの間で広まっているのだ。「ちょっ、『作品』って大げさでしょ! ロボットならロボット、犬なら犬をつくるんでしょ?」などと感じられたかもしれないが、その答えは「このあと」説明する。
プチブロックをつくったこともなければ、見たこともない人もいると思うので、簡単に紹介しよう。商品が登場したのは、2018年のこと。「大人でも楽しめそうな玩具を販売できないか」ということで、当時のバイヤーがプチブロックに注目した。とはいえ、ダイソーにとって初めての試みだったので、消費者の反応を見るために、少量での販売でスタートした。
第1弾は10種類を投入。「働くクルマ」(救急車、消防車)や「ケーキ・動物」(フラミンゴ、犬、鳥)などを店頭に並べたところ、結果はどうだったのか。想定以上に、売れに売れたのだ。
第2弾を3カ月後に販売する予定だったが、第1弾があまりに売れたので、急きょ追加生産することに。「つくっては売れて、つくっては売れて」といったサイクルがしばらく続いたので、第2弾の商品が日の目を見たのは、およそ1年後だった。
いきなり売れたこともあって、社内外から「こんな商品はどうかな」「これはいいかも」といった声が届き、そのたびに新作を投入。これまで150種以上のアイテムが登場している。ちなみに、人気商品は「幻獣」や「ロボット」シリーズだそうだ。
このような話をすると「順調、順調。売れてよかったね」と思われたかもしれないが、ダイソーとしては“ある悩み”を抱えていた。それは、ファンが何を考えているかである。
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