スタバの国内初「子連れ店」、真の狙いはファミリー客の獲得にあらず? 店舗増がゆえの悩みとは(2/5 ページ)
スタバが新たな取り組みとして始めた子連れ店舗を博している。実際に店舗へと足を運び、どんな特徴があるのかを見るとともに「子連れ客の獲得」以外に考える狙いについても考察していく。
子連れスタバ、3つの特徴
子連れスタバはレイクタウンのmori3階に出店しています。「“学ぶ”“遊ぶ”“食べる”“楽しむ”など親子のための新しいコミュニケーション空間」を標ぼうしたフロアです。子ども服や玩具、子どもの遊び場、ファストフード店が並んでおり、子連れで来店する客層が施設内でも圧倒的に多いフロアとなっています。
同店の特徴は「店舗内の内装、備品が子連れ客を対象に作られている」「ベビーカーが2台すれ違える導線が確保されている」「キッズ向けメニューがある」の3点です。
特徴1:店舗内の内装、備品が子連れ客を対象に作られている
同店の壁面にかわいいイラストが描かれているのが目立ちますが、最大の特徴はテーブルと椅子です。テーブルが通常より低く、椅子はソファー席中心の設えになっています。テーブルの高さは床から60センチ、ソファーは40センチです。通常のスタバで向かい合うタイプのテーブルは高さが80センチ、椅子は60センチ程度あります。
通常のスタバではベビーカーで入るのも難しいですし、テーブルの横にベビーカーを置いておくのも他のお客さんの邪魔になります。しかも小さな子どもでは、椅子とテーブルが高すぎてしまうでしょう。同店は以前から子連れ客が多く「並ぶのが大変」「ベビーカーの置き場に困る」「騒がしくしたら周囲に迷惑をかけてしまう」などの意見が多く寄せられていたそうです。そこで同店をリニューアル。子連れ客が気兼ねなく楽しめる店舗にしたというわけです。
特徴2:ベビーカーが2台すれ違える動線になっている
子連れスタバでは動線が広く、テーブルも小さいため、ベビーカーを押しても歩きやすいのも特徴です。筆者が訪れたときにはたくさんの子連れ客とともに、車椅子のお客さんも来ていました。車椅子はベビーカーよりも場所をとりますが、ソファー席であることもあって、このようにゆとりをもって楽しめるようになっています。子連れ客に優しい店にすることは、車椅子のお客さんにとっても使いやすい店になるのだということを実感しました。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



