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セブン&アイ「コンビニ専業」「売上30兆」は成功するのか 気になる買収提案のゆくえ長浜淳之介のトレンドアンテナ(2/4 ページ)

外資からの買収提案に直面し、さまざまな対抗策を打ち出しているセブン&アイ。果たしてどのような結末を迎えるのか。同社の苦境や取り組みをあらためて概観する。

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カギを握るのは「パートナー」か

 10月24日に公開した「IR DAY 2024 Autumn」でセブン&アイの井阪隆一社長は「セブン&アイが進出しているのは、まだ世界19の国と地域に過ぎない。空白地帯に進出することで、また既存の進出地域のさらなる出店で目標達成は可能」としている。


セブン-イレブンの米国、カナダの店舗イメージ(出所:セブン&アイ・ホールディングス公式Webサイト)

セブン-イレブンの海外のガソリンスタンド併設店(出所:セブン&アイ・ホールディングス公式Webサイト)

 現在、北欧以外の欧州は未進出、中東や中南米・アフリカにも未進出と、確かに出店余地は大きい。アジアでも、人口規模が大きいインドネシアは未進出だ。

 より具体的な店舗数は、次の図の通りだ。


世界の出店状況(出所:セブン&アイ・ホールディングス公式Webサイト)

 日本の店舗数は、ほぼ飽和状態。逆に成長余地がありそうなのは、インドや中国、フィリピン、ベトナム、メキシコなど人口が多い国だろうか。各国で店舗を経営してくれる信頼できるパートナーをどれだけ見つけられるか、また、どれだけ支援できるかが今後の成長を左右するだろう。


セブン-イレブンの世界の店舗網(出所:セブン&アイ・ホールディングス公式Webサイト)

 実際に成功している国もたくさんあるのだから、人的リソースを集中させてパートナー発掘とブランドの趣旨に沿うようにハンドリングすれば、確かに売り上げ30兆円も夢でない感がある。なお2030年までに、世界30の国と地域にまで店舗を展開したいという目標も掲げている。

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