2015年7月27日以前の記事
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「SearchGPT」従来の検索とどう違う? Google検索との賢い使い分け方とはその悩み、生成AIが解決(2/2 ページ)

ChatGPTの新しい検索機能として登場したSearchGPT(ChatGPT Search)。Web上の複数の情報源から情報をまとめた回答が生成されるものだ。従来のGoogle検索に代わるツールとして期待されているが、完全な「置き換え」は本当に可能なのだろうか?

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全てを置き換えるのではなく、使い分けがベター

 ただし、現在Google検索で行っていることの全てを置き換えてしまうと、かえって非効率になる可能性がある。SearchGPTの回答生成は、Google検索に比べると時間がかかることが多いためだ。

 そして、普段われわれが検索することの中には、「AIに検索結果をまとめてもらう必要がないもの」も少なくない。例えば、企業や店舗の公式サイトを探す場合なら、たいていはGoogle検索に社名や店舗名を打ち込むだけですぐに見つかるだろう。

 また、Google検索では以前から、答えが明確な検索ワードに対して、ナレッジパネルやクイックアンサー、強調スニペットといった方法で情報を表示する仕様を採用している。「2025年の元旦は何曜日?」「東京スカイツリーの高さは?」といった検索に対して、検索結果の最上部に答えが大きく表示されるあれだ。

 こういった、「ググればすぐに分かる」ことに対して、出力に時間のかかる生成AIの回答を待つ必要はない。結局、用途に応じて両者を使い分けるが必要があるのだ。

Chrome拡張機能も使い分け前提ではいまひとつ

 OpneAIは、検索向けのChrome拡張機能も提供しているが、Google検索とSearchGPTを用途に応じて使い分ける前提で考えると、あまり便利なものとはいえない。

 拡張機能を有効にしてアドレスバーから検索を行った場合、Google検索の結果に代わってSearchGPTの回答が表示される。その都度ChatGPTのサイトを開く必要なく使えるのは便利だが、Google検索で十分な場合でも強制的にSearchGPTが利用されてしまうのはいただけない。


Chrome拡張機能「ChatGPT search」は、アドレスバーからの検索を置き換えるもの

 理想的なのは、Google検索のような従来型の検索結果と、SearchGPTのような検索型AIの回答が同じ画面で確認できるようなUIかもしれない。近い将来、どこかの企業がこういった環境を実現できるサービスを出してくるかもしれないが、現時点では見あたらないので、当面は自力で併用することになりそうだ。

 とはいえ、ChatGPTのサービス内で検索型のAIが利用できるようになった恩恵は大きい。現在は有料プランユーザーのみに提供されている機能だが、無料ユーザーにも開放されれば、調べものは「Google検索一択」だった人の新たな選択肢となっていくはずだ。

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