インタビュー
「こしあんバー」なぜヒット? つぶあん派を魅了した井村屋の“あん”哲学:過去最高を更新(4/4 ページ)
井村屋の「あずきバー」が売れている。2024年4〜9月期の売り上げを見ると、過去最高を記録。海外にも積極的に展開しているわけだが、その人気の秘密はどこにあるのか。
海外での販売も好調
国内のアイス市場は夏季以外の消費も定着したことで、成長が続いている。井村屋は、国内市場での地位を確立しつつ、海外展開も積極的に推進する。あずきバーは現在20以上の国と地域に輸出しており、和食ブームや和菓子の健康的なイメージが追い風となり、アジアや米国で人気だという。
「米国では、小豆を甘く煮て食べる文化がないため当初は苦戦したが、和食ブームや和菓子の健康的なイメージが浸透し、徐々に受け入れられつつある」と近藤氏は語る。同社の海外事業売上高比率は現在7.4%となっており、2026年度末までに8.8%まで引き上げる目標を掲げている。
国内でも新たな展開を進めており、2025年3月からはアップサイクルセンターの稼働を予定。おからやあずきの皮、カステラの切れ端の加工により、食品ロスの削減を目指すとしている。
一方、アイス事業では人気商品となった、こしあんバーの定番化を検討している。製造設備の整備などの課題はあるものの、「あん」にこだわる井村屋の新たな定番商品の一つとなるか。
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