「完全栄養食」BASE BREADは、第二のカロリーメイトになれるのか 成長鈍化の打開策を聞く(1/4 ページ)
「完全栄養食」をうたい、コンビニなどで目にすることも増えたベースフードの「BASE BREAD」。健康ブームもあり成長を続けてきたが、昨今は踊り場を迎えているようだ。同社に今後の戦略や展望を聞いた。
著者プロフィール
山口伸
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_
多くのコンビニで「完全栄養食」をうたう商品「BASE BREAD」を見かけるようになった。食品における炭水化物、たんぱく質、脂質などの表記は一般的だが、BASE BREADは亜鉛やマグネシウム、ビタミンB12といったように、栄養素の含有量を細かく表記している。
同製品のヒットによって、販売しているベースフード社の業績は急成長を遂げた。一方で、今期(2025年2月期)は成長が鈍化しており、コンビニ以外への販路開拓もあまり進んでいない。今後はどのように市場を開拓していくのだろうか。同社のマーケティングや小売店向けの販促担当者に方針を聞いた。
ファブレス企業として、クラウドファンディングから始まった
ベースフードはDeNA出身の橋本舜氏が2016年に設立した企業である。「主食をイノベーションし、健康をあたりまえに。」をミッションとしており、売り上げの9割を占めるBASE BREADが主な商品だ。
BASE BREADは、パッケージにパンの見た目を印刷しており、小売店ではパンやプロテインバーなどと一緒に陳列されることが多い。チャネル別では自社ECでの定期購入が大きなウェイトを占め、主な購入層は健康に気を使う20〜40代の若年層だ。
同社は工場を持たない「ファブレス企業」として、もともとは「完全栄養パスタ」をうたう「BASE PASTA」のクラウドファンディングから始まり、2017年に「Amazon」及び自社ECでの販売も開始した。
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