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女性にドン引きされる「パーカーおじさん会社員」が増えた、ちょっと意外な背景スピン経済の歩き方(1/7 ページ)

「職場のパーカーおじさん」はセーフかアウトか――。そんな議論が話題になっているが、なぜパーカーを着ている会社員が増えたのだろうか。その理由は……。

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スピン経済の歩き方:

 日本ではあまり馴染みがないが、海外では政治家や企業が自分に有利な情報操作を行うことを「スピンコントロール」と呼ぶ。企業戦略には実はこの「スピン」という視点が欠かすことができない。

 本連載では、私たちが普段何気なく接している経済情報、企業のプロモーション、PRにいったいどのような狙いがあり、緻密な戦略があるのかという「スピン」をひも解いていきたい。

 先日、日本全国の40歳以上の男性、いわゆる「おじさん」たちの間に衝撃が走った。

 人気作家・妹尾ユウカ氏が『新R25』の公式YouTubeで、「40歳近くでパーカーとか着てるおじさんって結構おかしいと思うんですよ」などと発言したニュースが流れ、堀江貴文氏、ひろゆき氏など“有名パーカーおじさん”たちが反論したことで大バズりしたのだ。


職場でのパーカー着用はダメ?(画像はイメージ、出典:ゲッティイメージズ)

 この炎上を受けて、「オレのファッション、若い子たちからそんな風に見られていたのかよ……」と傷ついたガラスのハートを持つ40〜50代も多いだろうが、実はこれは最近問題となっている「切り取り」だった。

 YouTubeを基にした『新R25』のインタビュー記事を読んでみると、妹尾氏はあくまで「ビジネスパーソン」としての立ち振る舞いについて語っている。職場で「おじさん」である自認がなく、「上や同世代とは合わないんだよね」と若者たちの“村”にズカズカと入り込んでくるおじさんに怒りを覚え、インタビューを受けている『新R25』の親会社サイバーエージェントのオフィスには、そういうおじさんが多いと指摘。その流れで「商談でもパーカーを着るおじさん」にダメ出しをしている。

 そう聞くとホッと胸をなで下ろす方もいるだろうが、一方で「ああ、もうピンポイントでオレのことじゃん」とかなりショックを受けて、立ち直れないおじさんもいるだろう。

 「部長のパーカー、イタいね。あれで若手に好かれると思っているところがキモいんだけど」なんて周囲から言われていると知ったら、どうなるか。地味にメンタルをやられて、これまで会社でヘビロテ(短期間に何度も着用すること)していたパーカーを、そっと部屋着にする「卒業組」もかなり現れるだろう。

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