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女性にドン引きされる「パーカーおじさん会社員」が増えた、ちょっと意外な背景スピン経済の歩き方(2/7 ページ)

「職場のパーカーおじさん」はセーフかアウトか――。そんな議論が話題になっているが、なぜパーカーを着ている会社員が増えたのだろうか。その理由は……。

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実は打たれ弱い日本の「おじさん」

 日本の40〜50代男性は、世界的に見ても自殺率がトップクラスという事実からも分かるように、「老害」「ジジイ」と叩かれることの多い「おじさん」はナイーブで打たれ弱いところもあるのだ。

 一方で、「逆差別」だと怒りに震える人も多い。もし男性の人気作家が「おばさんの自認がない40〜50代女性で、若い女の子みたいな格好をしている人って結構おかしいと思うんですよ。しかも、そういう人ってだいたいデブでしょ?」などとYouTubeで口走ろうものならば「撤回&謝罪」は間違いない。しかし、今回のケースで反論しているおじさんたちは「ちっちゃい男だな」「家がパーカー屋さんなの?」なんて小バカにされる始末だ。

 「そこはちょっとかわいそうだけれど、やっぱりいい歳こいたジジイが職場でパーカーってのはヘンだからやめたほうがいいよ。無理に若者ぶって痛々しいだけだもん」なんて厳しいご意見が飛んできそうだ。妹尾氏も炎上後、さらにSNSで「ジジイはパーカーでフラフラすな」と苦言を呈している。

 ただ、「職場のパーカーおじさん」を擁護するわけではないが、40〜50代のビジネスパーソンがパーカーを着用しているのは、なにも「若く見られたい」というイタい理由だけではない。


あえてカジュアルな服を選ぶ人もいる(画像はイメージ、出典:ゲッティイメージズ)

 実は「パーカーを着たほうが仕事がうまくいく」という非常に実利的な理由から着用している人々もいるのだ。

 それを象徴するのが、公正取引委員会の「パーカーおじさん」だろう。

 2024年10月、独占禁止法を運用するために設置された行政機関、公正取引委員会の職員有志が、自腹で白地のパーカーを製作した。正面には公取委の英語表記の頭文字である「JFTC」のロゴが入り、背中には公取委のキャラクター「どっきん」のイラストも入っている。

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