「無料」を打ち出す企業も! 「進化系コインランドリー」が続々登場 洗濯のエンタメ化が進む背景(2/5 ページ)
クリーニング市場が落ち込む中、元気なのがコインランドリーだ。昨今は「進化系コインランドリー」と呼ばれる業態も増えている。いったいどのように「進化」しているのか。成長市場の現在をレポートする。
洗濯の時間を「楽しい」ものにしている
同店では、オリジナルのランドリーバッグも販売しています。コインランドリー店舗でオリジナルバッグを作っているのは、なかなか珍しく感じます。この他に、トートバッグ専門ブランドROOTOTE(ルートート)とコラボしたランドリーバッグや靴下メーカーのTabio(タビオ)とコラボしたオリジナル靴下など、商品開発にも熱心です。
同店にはこのように「洗濯時間を楽しむ工夫」があちこちにありますが、一番の売りはコインランドリーの質そのものにこだわっている点でしょう。大型のガス乾燥機や大型洗濯乾燥機が複数台あり、セルフ式のコインランドリーは24時間営業。スタンダードコース(洗濯・乾燥)は1100円からで、羽毛布団やアウトドアメーカーのモンベルと共同開発したという「モンベル撥水コース」(1700円)というメニューまであります。洋服から寝袋まで洗濯が可能で、充実しています。
同社はフランチャイズ(FC)展開によって、店舗網を全国に拡大しています。現在260店舗(12月時点の開店予定店舗含む)以上まで拡大できているのは、洗濯時間を楽しい時間に変えていく取り組みを本格的に実施しているからでしょう。同社の基本的な収益シミュレーションによると、開業3年で1店舗につき年間売上1200万円、営業利益400万円。利回り10〜14%と比較的効率の良い事業に仕上げている点も注目です。
同社の店舗展開やブランドづくりを見ると、昨今コインランドリーが増えている理由が何となく理解できます。
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