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サーモスなのに靴下!? 魔法瓶メーカーの意外なあったかグッズが売れているワケ(2/3 ページ)
魔法瓶メーカーのサーモスが手掛けるあったかグッズシリーズ「&ONDO(アンドオンド)」がじわじわ売れている。なぜ、サーモスは畑違いのあったかグッズ市場に参入したのか。開発担当者の森弘美氏に話を聞いた。
水筒のパッキンをイメージ
あったかグッズとして、どのような商品を売り出すべきか。自身も冷え性であるという森氏は、手や足などを温める大切さを身をもって感じていたという。「サーモスの定番商品である水筒には、中身が漏れるのを防ぐためにパッキンがついています。このパッキンのように自分の体温を閉じ込めることで温かくなれるアイテムがいいと考え、王道である靴下や腹巻きなどをラインアップすることにしました」(森氏)
製造については、協力企業を探すことにかなり苦労したと森氏。あったかグッズに関わる知見や販売実績がないため、商談を重ねた末に断られることも何度かあったそうだ。
12種類のあったかグッズの中で特にこだわった商品が、「起毛であったかルームソックス」(希望小売価格1760〜1980円)だ。サーモスの魔法瓶の保温効果から着想し、約2年をかけて開発した。内側に使用している「極起毛」は、毛足の長さに特にこだわって独自に開発。毛足の長い極起毛が空気層を作ることで、足先の体温を閉じ込め温かさを保つという。
「手首あったかビーズウォーマー」(同3850円)、「あったかビーズクッション」(同4950円)には、体温を逃がしにくくするため、チタンでコーティングしたビーズを使用している。また、ビーズ内部の空洞と、ビーズ同士の空間が温かい空気層を作り、魔法瓶のような保温効果が期待できるという。
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