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人材紹介会社の手数料は、なぜ「高い」と思われるのか人材ビジネス(2/2 ページ)

人材紹介では、紹介先企業と求職者の認識のズレを調整する仕事が多くを占めます。とても難度の高い仕事です。実際にあったエピソードを例にお話しします。

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人材ビジネス』(水野臣介/クロスメディア・パブリッシング)

 さらに求職者には、なぜ求人依頼が来ているのか、なぜこの業界は人材不足になっているのかをきちんと説明しなければいけません。

 例えば介護業界であれば、今後、処遇改善をされる可能性があるのか、医療業界であれば、職場でのAI技術の活用やIoTの導入が今後どのようなペースで進んでいくのかといったところまで情報をキャッチし、求職者にリリースすべきです。

 事例としてお伝えした医療・介護・保育業界は、私たちの生活にとって大きな役割を果たしています。

 人手不足で悩んでいる業界が発展していくためには、人材紹介のシステムを理解することが必須です。医療・介護・保育業界は、紹介手数料の問題を一度きちんと整理しなければならないでしょう。また、有効求人倍率が高い業界だからこそ、紹介手数料の問題だけでなく、介護報酬の引き上げや魅力ある職場環境作りにも着手する必要があります。

 それぞれの業界が抱える人手不足の本質的な課題とも、紹介事業者は向き合っていかなければいけないのです。紹介事業者は理解の浅い求人企業や求職者に対して、さらなる説明努力が必要になると思います。

著者プロフィール:水野臣介(みずの・しんすけ)

株式会社オーピーエヌ 代表取締役社長

人材派遣会社での勤務を経て業界専門誌「月刊人材ビジネス」発刊の前身となる出版社の株式会社オピニオンに入社。20年以上にわたり人材ビジネス業界の変遷をウォッチし続ける。2018年に「月刊人材ビジネス」を継承し株式会社オーピーエヌを設立、代表取締役社長に就任。現在は人材ビジネス業界向けに幅広い活動を展開している。


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