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王者・丸亀製麺を挑発? はなまるうどんの「香川マウント」は成功するかスピン経済の歩き方(3/7 ページ)

「はなまるうどん」を運営するはなまるが、創業25年を経て原点回帰を掲げている。新聞広告を見ると「香川生まれではない讃岐うどん」に対して、マウントをとっているようにも見えるが……。

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「はなまるうどん」と「丸亀製麺」の決定的な違い

 ……という話を聞くと、「香川発祥とか讃岐うどんかどうかなんて消費者には関係ない、安くてうまいうどんを提供したほうが勝つだけだろ」というコスパ重視の方はシラけてしまっているかもしれない。

 ご指摘はごもっともだが、一方ではなまるうどんが、同時期に創業した丸亀製麺とここまで大きく差が開いたのは、「安くてうまい」だけを愚直に追い求めてきたことが敗因ともいえる。


創業当時のはなまるうどん木太店(1号店、出典:はなまる、以下同)

 食べ物なので個人の好みはあるだろうが、はなまるうどんも丸亀製麺もともに熱烈なファンやリピーターがいるように「味」でそこまで大きな差はない。「コスパ」に関しても優劣つけ難い。「小」や「並」の量が両者で異なるので一概に比較しづらいのである。ぶっちゃけこちらも「個人の好み」の問題だ。

 ただ、はなまるうどんと丸亀製麺では決定的に違う点がある。それは「店舗のスタイル」だ。

 丸亀製麺の路面店などに行く人は分かるだろうが、開放的なオープンキッチンで調理している従業員が目の前に見えたり、湯気が立ち上ったりしていて活気がある。店の看板やカウンターには木札メニューもぶら下がっていて、厨房にものれんがある。落ち着いた茶系のカラーで統一されているので、本当に田舎の製麺所のような雰囲気だ。しかも、実際に店で打ったうどんを提供している。

 この「こだわり」は、先ほども述べたように丸亀製麺が「コンセプトレストラン」だからだ。公式Webサイトの中でもちゃんと説明している。

「うどんの本場、讃岐の製麺所さながらのたたずまい。のれんをくぐると製麺をする麺職人の姿。目の前の釜から立ちのぼる湯気と茹であがった麺。積み上げられた国産小麦、麺を切る音。(中略)そんなライブ感のある店内で食べる、できたてのおいしさ。本場・讃岐の活気を五感で楽しめる場所、それが丸亀製麺です」(丸亀製麺の公式Webサイト)

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