初心者向けワイン「JOY」をメルシャンが発売 Z世代に訴求し、“堅苦しさ”を払拭できるか(1/2 ページ)
メルシャンは3月4日、若年層をターゲットとした英国発ワイン「JOY」シリーズを全国発売する。ブランディングを担当するのは、Z世代の女性社員。「若者のワイン離れ」に、どうアプローチするのか。
ワインメーカー大手のメルシャンは3月4日、若年層をターゲットとした英国発ワイン「JOY(ジョイ)」シリーズを全国で発売する。参考価格は1080円(税抜)。フルーティーな甘さとカラフルなデザインが特徴で、Z世代を中心とした“ワイン初心者”に訴求する。
“ダウントレンド”のワイン、メルシャンの戦略は?
メルシャンの調査によれば、2024年12月の国内ワイン市場は、全体で前年比95%(数量ベース)と前年を割り込んだ。ダウントレンドの主な要因には、飲酒人口の減少や、他カテゴリーへの流出が挙げられるという。
これを受け、同社は日本のワイン市場の課題は「コモディティ化」「同質化」だと分析。こうした状況を打破するために、ワイン市場の活性化を図るべく、中高価格帯商品の訴求を強化する「プレミアマイズ」と、「新規ユーザーの獲得」という2つの施策を打ち出している。
プレミアマイズの一環として訴求しているのが、チリワインブランドの「カッシェロ・デル・ディアブロ」。チリワインは安価な商品が多いが、同シリーズは中高価格帯であるにもかかわらず、販売数量を伸ばしており、2020年から2024年にかけて159%増となった。
2024年3月には、新シリーズ「デビルズ・カルナバル」を発売。こちらはワインを飲みなれていない層にもアプローチすべく、インパクトの強いビジュアルで訴求した商品だ。新規ユーザーの獲得にもつながったことから、輸入事業本部マーケティング戦略部 マーケティングユニット長の須永和子氏は「非常に手応えを感じている」と話す。
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