なぜ、現代人は「ちいかわ」に魅了されるのか 関連ショップも大盛況の裏側:長浜淳之介のトレンドアンテナ(6/6 ページ)
男性ファンも比較的多く、関連ショップも盛況の「ちいかわ」。Twitter(現X)での展開から現在に至るまで、どのような展開をしてきたのかをまとめる。
関連ショップも盛況、人気はまだ続きそう
パルコでは、池袋PARCOに常設、大阪・心斎橋と名古屋で期間限定の「ちいかわレストラン」をオープンしている。こちらは「ファミリーレストラン」がコンセプトで、メニューは大人も注文できる「ちいかわのお子様ランチ」など、楽しげなメニューがそろっている。
その他、仙台パルコでは飲み物に特化した「ちいかわレストラン ドリンクスタンド」も期間限定で開催している。以前に各地のPARCOを中心に手掛けていた「ちいかわカフェ」や「ちいかわ飯店」では「秒でチケットが売り切れる」といわれるほどの人気だったが、その人気がまだ続いているようだ。
このように、ちいかわコラボ店の展開にことのほか熱心なパルコだが、東急プラザも負けじと東京・原宿のランドマークである「オモカド」に、2024年10月、ちいかわベーカリーが出店。こちらも予約が必須と大きな反響を呼んでいる。
このように、ちいかわのキャラクタービジネスは、20代〜40代にターゲットを絞り、作品のイメージをうまく生かして成功を収めている。
東京・原宿「キデイランド」や東京駅一番街「東京キャラクターストリート」のショップに行ってみると、外国人の顧客も多く、ちいかわ人気が世界的に高まっていると実感する。このまま“令和のサンリオ”となるのか。「食」のビジネスを中心とした、ちいかわキャラクタービジネスの成長が楽しみだ。
著者プロフィール
長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。著書に『なぜ駅弁がスーパーで売れるのか?』(交通新聞社新書)など。
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