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「イオンモール」10年後はどうなる? 空き店舗が増える中で、気になる「3つ」の新モール:スピン経済の歩き方(6/7 ページ)
かつて「街のにぎわいの中心地」ともいわれたイオンモールでも、近年は「安泰」ではない状況になっている。少子化が進む日本で大型ショッピングセンターが生き残る鍵は――。
今後求められる店舗、物流、倉庫の「集約」施設
ネット通販で「ポチる」ことに抵抗のない今の40〜50代が高齢化して、足腰が弱くなったり外出が面倒になったりすると、食料品や生活必需品など宅配の需要は右肩上がりで増えていく。しかし、トラックドライバーは人手不足なので、企業は物流拠点の集約化を進めていくしかない。
つまり、これまでは各社でバラバラに倉庫で保管して、バラバラに運んでいたものを、効率良く保管、梱包、配送するために、地域内に巨大な物流センターを置き、そこに荷物やドライバーを集中させるのだ。もちろん、倉庫や梱包作業も省人化するため、アマゾンのような「ロボット倉庫」だ。
ただ、その巨大なロボット倉庫が店舗から遠いとなると、効率が悪い。
ドローンで荷物を運ぶような時代になっても、「リアル店舗で買い物体験をしたい」客は一定数いる。ショッピングというエンタメを楽しむためである。
巨大なロボット倉庫とリアル店舗もなるべく近く、なんなら同じ建物内にあればベストだ。このような形で店舗、ロボット倉庫、配送センターという3つの機能が1つの建物内に集約したような施設が、人口減少の日本では必ず必要になってくる。
ここまでいえばもうお分かりだろう。それこそが10年後のイオンモールの生きる道だ。
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