総務省が2024年11月8日に発表した「サービス産業動向調査」によると、2023年の宿泊業の年間売上高は前年から33%増加し、5804億9700万円になったという。さらに、2023年の国内宿泊施設の延べ宿泊者数は前年から1億6701万人泊増加し、6億1747万人泊に上った(観光庁が2024年7月に発表した「宿泊旅行統計調査報告」より)。
これらの数字からも分かる通り、コロナ禍で大幅に落ち込んだ宿泊業が大幅に回復傾向にある。これに伴い、多くの消費者が「ホテル比較サイト」や「航空券比較サイト」を利用するシーンが増えているはずだ。消費者は今、どの比較サイトを支持しているのか。oricon ME(東京都港区)が調査した。顧客に選ばれたブランドは? 詳しく見てみよう。
満足度の高い「ホテル比較サイト」 TOP3は?
満足度の高い「ホテル比較サイト」ランキングでは、「トラベルコ」が70.1点を獲得して2年連続の1位となった。全4項目の評価項目別では全項目で1位となり、中でも「比較のしやすさ」は4年連続、「検索のしやすさ」は3年連続の1位と、継続して高い評価を得ている。
また、部門別ランキングでは「国内ホテル」「海外ホテル」で2年連続、利用形態別「アプリ」で1位となった。
利用者からは「ホテルの公式Webサイトも含め、複数の旅行会社の宿泊料金を一度に比較できてとても便利」(50代女性)、「詳細を検索しやすく、情報も豊富で比較しやすい」(60代以上女性)といったコメントが寄せられた。
総合2位には「トリバゴ」(68.7点)がランクイン。評価項目別では「検索のしやすさ」「比較のしやすさ」の2項目と、国内・海外別「海外ホテル」で2位を獲得した。続いて、総合3位には「トリップアドバイザー」(68.5点)がランクイン。評価項目別では、「Webサイト・アプリの使いやすさ」「検索結果の充実さ」の2項目と、国内・海外別「国内ホテル」、利用形態別「アプリ」で2位を獲得した。
満足度の高い「航空券比較サイト」ランキングの1位も「トラベルコ」(71.3点)だった。全4項目の評価項目別では、「Webサイト・アプリの使いやすさ」「検索のしやすさ」「比較のしやすさ」の3項目で1位を獲得した。
また国内・海外別「国内航空券」「海外航空券」、利用形態別「アプリ」でもそれぞれ1位となった。
利用者からは「航空券の比較一覧が見やすくて、ページに無駄が少なく、欲しい情報が見つけやすい」(20代女性)、「常に最安値で航空券やホテルを予約できるし、毎日のように情報も更新されて損をすることがない。国内と海外の航空券の比較もできて便利」(30代男性)といったコメントが寄せられた。
総合2位には「スカイスキャナー」(70.9点)がランクインした。評価項目別では「検索結果の充実さ」で1位を獲得した。総合3位は「トリップアドバイザー」(67.9点)が続いた。
「ホテル比較サイト」ランキングの調査は2024年10月25日〜11月13日に実施。全国18〜84歳の男女1936人から回答を得た。「航空券比較サイト」ランキングの調査は2024年10月28日〜11月5日に実施。全国18〜84歳の男女1591人から回答を得た。
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