インタビュー
コメが高騰しているのに、なぜ「ふりかけ」は好調なのか 丸美屋が25期連続増収の秘密(3/4 ページ)
コメの価格が高騰する中でも、「ふりかけ」市場が好調に推移している。その中心にいるのが、25期連続で増収を続ける丸美屋だ。なぜ、家計に負担が増す状況でもふりかけは売れるのか? その背景と成長の秘密に迫る。
65年間愛され続ける理由
丸美屋の定番商品である「のりたま」は、2025年に発売65周年を迎える。発売当時、高級素材だった海苔と卵をもっと手軽に食べてもらいたいという思いから開発され、支持を集めた。
時代とともに海苔や卵の位置付けが変化する中でも売れ続ける理由について、濱田さんは「生活のスタイルに溶け込んでいるから」と分析する。保存性が高く、安価で、保管にスペースを取らず、なにより調理不要で白いご飯にかけるだけというコスパとタイパの良さが、現代のライフスタイルに適合している。
また、のりたまは時代に合わせて変化し、これまでに8回のリニューアルを実施している。塩分を減らしたり、卵の風味を強化したりとマイナーチェンジを重ね、その時々の消費者ニーズに応じて調整を行ってきた。
現在、のりたまの売り上げは約60億円。1食分(2.5グラム)に換算すると、年間7.2億食分が消費されている計算になる。商品数が多い丸美屋の中でも、「全国的に愛されている」(濱田さん)という言葉の通り、地域による偏りもなく支持を集めるロングセラー商品となっている。
1月には、65周年を記念して「ひよこのかまぼこチップ」が入ったのりたまを発売した。子どものふりかけデビューのきっかけづくりを意図したところ、子育て世帯から反響が集まり、販売数も好調に推移しているという。
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