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コメが高騰しているのに、なぜ「ふりかけ」は好調なのか 丸美屋が25期連続増収の秘密(4/4 ページ)

コメの価格が高騰する中でも、「ふりかけ」市場が好調に推移している。その中心にいるのが、25期連続で増収を続ける丸美屋だ。なぜ、家計に負担が増す状況でもふりかけは売れるのか? その背景と成長の秘密に迫る。

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ふりかけ需要は堅調に推移

 一方で、国内におけるコメの消費量が減少傾向にあり、ご飯のお供を提供する丸美屋にとっては課題として映る。しかし、長期的なデータを見ると、コメの消費量が減少する中でもふりかけ市場は堅調に推移している。

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ふりかけ市場は堅調に推移

 「かつては白いご飯自体がご馳走で、少しのおかずでご飯を何杯も食べてお腹を満たしていた。食が多様化し、白ご飯だけで食べる人は減ったものの、何かで味付けして食べたいというニーズが増えている」と濱田さんは分析する。

 白ご飯の食数自体が減っても、ふりかけを使う比率が上がれば、ふりかけの需要は維持できるという考えだ。また、近年は「わさび系のフレーバー」など、大人の嗜好(しこう)に合わせた商品が好調だという。

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孤食ニーズの需要にも注目

 また、単身世帯が増えているため、孤食ニーズへの対応も強化している。今後は、電子レンジで温めるだけで食べられる調理済み総菜や、ご飯とセットになった丼商品などの開発に注力していくという。

 丸美屋は、2025年12月期の売上目標を683億円(前年比1%増)に設定し、26期連続増収を目指す。コメの高騰や食の多様化という環境変化の中でも、「おいしさ」を基本に据え、時代のニーズに合わせた商品開発を続けていく方針だ。

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