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「自分にしかできない仕事」をつくる人は、どんなことを大切にしているのか新入社員の教科書(3/3 ページ)

「自分にしかできない仕事」は、最初から与えられるものではなく、小さな仕事を積み重ねる中で生まれる。与えられた仕事を工夫しながら誠実にこなすことで信頼を得て、次のチャンスが広がっていくようだ。

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 しかし、やはりそれでも、最初は「与えられた仕事を自分なりに工夫しながらコツコツやる」ということが大事なのです。

 例えば、大手建設会社に入って大規模な建築物をつくりたいというとき、それには構造や設計のことを実地でも学ばなければなりません。そうでなければ、大規模建築物の設計監理や工事監督などできるはずがありません。

 銀行でも、通常は窓口での業務や来店されるお客さまへの挨拶からスタートします。特にメガバンクなどに就職できた場合、「大手の銀行に入ったんだから、海外事業の部署に入って……」と考えるかもしれませんが、最初は窓口で「保険はいかがでしょうか」「投資信託はいかがでしょうか」というところから始めるものなのです。

 ところが、そうしたことがわからない人は、「自分はこんな仕事をするために入ったんじゃない!」と考えてしまいます。


(出典:ゲッティイメージズ)

 窓口で元気よく、はつらつと仕事をしていれば、必ず「あいつは元気がいいな。外回りをさせてみるか」というふうになっていきます。

 銀行の窓口の前に立ち、入店してきたお客さまに「本日はどのようなご用件でしょうか?」と言って、「○番を押して、番号票を持ってお待ちください」と案内してくれる人がいるでしょう。そういう役回りに自分がなったときも、誠心誠意やっていると、それだけでも小さな信用を積み重ねることができるのです。

 いまはSNS時代なのだから、自分で「こういう仕事ができます」とアピールすれば、仕事が得られる場合も多いでしょう。しかしそれは、最初は小さな仕事のはずです。ただ、その小さな仕事を自分なりに工夫してやる中で信用を得ていくと、「こんなことはできるか?」という、プラスアルファの仕事を求められるようになっていきます。そのプラスアルファを解決すると、「こんなこともできますよ」という実績が増えて、さらに仕事が増えていくはずです。

 それに応えていくと、おのずと「自分にしかできない仕事」ができてくるのです。

【ポイント】

伸びない人は大きな仕事をやりたがる。

伸びる人は小さな仕事を一つずつクリアする。

著者プロフィール:

菅沼勇基(すがぬま・ゆうき)

 横濱コーポレーション株式会社代表取締役、株式会社アップル神奈川代表取締役。全国賃貸管理ビジネス協会関東支部役員。1985年、横浜市生まれ。横浜市立大学 国際総合科学部卒業後、住友不動産株式会社に入社し、オフィスビルの開発・運営業務、新事業の開発業務に携わる。3年後に独立し、横濱コーポレ―ション株式会社を設立。2019年三光ソフラン株式会社に株式譲渡。神奈川県内にアパマンショップ9店舗、賃貸管理戸数9500戸を運営中。神奈川県を中心に不動産投資のサポートを一気通貫で行う。また、「ランチェスター戦略」と「孫子の兵法」を実践し、売上・利益・市場シェアを拡大している。


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