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「くら寿司の万博店」どんなところ? 世界の味が回る未来の舞台裏世界最長のレーンが登場(2/4 ページ)

くら寿司は大阪・関西万博に出店し、135メートルの回転ベルトを備えた史上最大規模の店舗を展開する。サステナブルな取り組みと世界各国の料理を提供し、回転寿司の新たな未来を提案するという。

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「スシテナブル」なメニューで魚と漁業者を守る

 くら寿司は2010年から「天然魚プロジェクト」をスタートし、海洋資源の保護と漁業の活性化に向けた取り組みを続けてきた。万博店ではその集大成として、「スシテナブル」(寿司とサステナブルを掛け合わせた造語)なメニューを提供する。


内覧会で店舗概要を発表する、くら寿司取締役の岡本浩之氏(筆者撮影)

 そのひとつが「ニザダイ」だ。ニザダイは主に海藻を餌とするため「磯焼け」の原因となり、海の厄介者として駆除の対象とされている。また、独特の臭いがあるため市場ではほとんど流通しないが、くら寿司は一定期間生けすで飼育し、キャベツの外葉(通常廃棄される部分)を与えることで臭みを軽減した。

 「全国で発売した際には、1週間で10万食が売れた」と同社取締役の岡本浩之氏は語る。

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ニザダイ

 2021年に国際基準を満たした日本初の「オーガニックハマチ」も提供する。有機水産飼料を使用し、他の魚との混合を避けるために養殖網の間隔を80メートル以上空け、接触を防いで育成する。また、1つの生けすに入れる魚の量も通常の半分程度に抑えるなど、厳格な基準の下で育成された高付加価値商品だ。

 さらに、規格外野菜を原料にした野菜シート「ベジート」(にんじんシート)を使用した「ヘルシーロール(えびマヨ)」も提供。通常は廃棄される食材を有効活用している。


ニザダイ(左)、ヘルシーロール(中央)、「オーガニックハマチ」(右)(筆者撮影)

 「低利用魚の活用や高付加価値商品の開発は、水産資源の持続的な保全と、漁業者の収入増加・安定化につながる。こうしたメニューを楽しんでもらうことで、持続可能な漁業の実現に貢献したい」(岡本氏)

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